ACT
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使わなくなったもの、いらなくなったものを捨てるのは簡単です。でも、捨てる前に、ちょっとアイディアを注入して、もう一度役割を与えてみるのはいかがでしょうか。リメイクして、再び役目を持ったものたちは、セカンドステージで輝きます。
現代の社会ではなかなか着る機会が少なくなった和服ですが、リメイクの材料としてはとても有用です。色々な姿に変わって重宝されています。例えば、着なくなった紬を解いて、夏にも涼しいワンピースに。正絹の着心地の良さを、再び気軽に楽しめるというリメイクです。他にも、和服はコートやドレス、レギンスやクッションカバーやポーチにと、リメイクの素材として縦横無尽に活躍します。ハワイで生まれたアロハシャツも、日本から移民した人たちが着物を解いてリメイクしたもの。クラシックなアロハに和柄があるのはその名残です。帯は、柄を生かしてタペストリーにしたり、トートバッグやブックカバーなどにもなります。
ちょっと大掛かりなリメイクでは、夏でも涼しい土蔵を改装してキッチンスタジオにしたという例もあります。調理器具の収納には、土蔵にあった箪笥をリメイクして調理台の下の引き出しにしたり。外に捨てられていたスレートは水回りの壁に貼って水はね対策に。
そんなに大掛かりなDIYでなくとも、かまぼこの板でスマホスタンドというのはどうでしょう。そうめんの木箱は、アクセサリー入れや筆記具のケースに。こうしてみると、身の回りにあるものが新たなツールになるヒントが見えてきそうです。
重曹やクエン酸をキッチンの洗剤がわりに使っている人も増えています。こちらは、リメイクというより、応用編。重曹をアレンジした手作りバスボムの紹介です。お風呂に入れると、細かい泡が噴き出す発泡する入浴剤が、バスボム。これがお家で簡単に作れます。材料は、重曹、クエン酸、塩。それに色付けするための食紅や精油など。材料をよく混ぜて、霧吹きでしっとりさせて、ぎゅっと握って整形し、あとは数日乾燥させるだけ。出来上がったら、入浴時に湯船に投入して、あわあわを楽しんでください。バスボムを使った炭酸風呂は、炭酸が肌の汚れを落としてくれるので美肌効果や血行促進の効果もあるとか。でも、ともかく、楽しい入浴タイムになります。
episode 11
リメイクで蘇らせる。