観測史上一番の猛暑だった昨年に負けず劣らず酷暑が続く今年の東京に、一区切りをつける秋の祭り。赤坂氷川祭の神幸祭が9月15日に催されました。

TWG（東京ワールドゲート赤坂）にずらりと並んだ5本の氷川山車と宮神輿。まさに壮観の一言です。猿、日本武尊、恵比寿、神武天皇、猩々の氷川山車は、午後3時、神社隊列を先頭に赤坂の街に繰り出しました。出発地点のTWGはもちろん、沿道にも人々が連なり、その数は増えるばかりです。5本のもの氷川山車が揃うのは、実に百年以上ぶりです。

永く放置されていた山車を見つけ、少しずつ修復し、一台ずつ復興させ、こうして揃うまでには、多くの時間と人の手と、なによりも江戸の華だった氷川山車を復活させたいと願う先人たちの熱意がありました。そこに想いを馳せながら曳き手の掛け声と共に赤坂の街を行く氷川山車を眺めると、神々しさもひとしおです。

街を巡って再び赤坂氷川神社に戻ってきた隊列を迎える境内では、すでに赤坂名店街の出店や露店に大勢の人々が集まっていました。街の中では少し涼しい風が吹き始めていたのですが、境内は人だかりで熱気が支配しています。さっそく、ホッピー茶見世で樽詰めホッピーをいただくと、山車を追いかけて歩き疲れた体の中を涼やかな一杯が駆け巡ります。いつにも増して、大勢の人々が押し寄せた祭りの境内ですが、盆踊りが始まる前に、早くも出店では売り切れメニューが続出するほど。今年の赤坂氷川祭は大きく賑わいました。