4月1日、赤坂陽光ホテルにて、ホッピービバレッジの入社式が3年ぶりに行われました。119年目を迎えた今年、ホッピーミーナ第17期生を迎えることになりました。新卒採用を始めて17年目ということです。

かつてなら、入社式でまず新入社員に話をするのは石渡光一会長でした。なぜ、このホテルが入社式の会場なのか。弊社の歴史から紐解き、愛情を込めた製品作りがロングセラーにつながっていったのかを、わかりやすく説いてもらえました。赤坂で生まれたホッピーの、まさに誕生の地がここであること。その同じ場所で、ホッピーの新しい歴史を作ってくれる新しい人を希望を持って迎えられることを共に喜んでいた姿を懐かしく思います。

石渡美奈社長のたった一人の新入社員に向けた訓示は、次のようなものでした。

「人間の細胞はとても優秀です。日々入れ替わりますが、見た目は変わらない。しかし、昨日の自分ではない。会社もそうです。昨日までが第80期で、今日からは第81期。今日と昨日とでこんなに違う。あなたも最も変化している一人でしょう。昨日までは学生で、今日からは社会人。学生の時と社会人の価値判断は異なる場合があります。時間の使い方も変わってくるでしょう。社会人としてのリズムを自分の中に作って、今日から真新しいご自分を始めてください」。

新入社員からは、入社の決意とここまでの導きへの感謝が述べられ、緊張のまま記念撮影となりました。

入社式が終わり、全員でホテルを出た時のことです。ホテルは赤坂通りに面していますが、この通りの美観をのために数年前からプランターが設置されていました。季節の花が咲き、生き生きとした緑が通りを行く人の目を楽しませてくれます。ホテルの玄関先のプランターを見ると、寄贈者として「石渡光一」の名が刻まれていました。街の人の粋な計らいを感じました。会長は、入社式のこの日もホテルに入っていく社員たちを見送っていたのかもしれません。