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episode 15
温暖化防止で、世界はどんな取り組みをしているか。
2015年、気候変動問題について、世界の国々がパリに集まり取り決めがなされました。それがパリ協定と呼ばれるものです。
パリ協定では、次のような目標が掲げられました。
・世界的な平均気温上昇を、産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする。
・21世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする。
地球温暖化に対する国際的な取り決めには、パリ協定の前に「京都議定書」がありました。京都議定書は、主に先進国に向けて温室効果ガスの削減が求められたのに対して、パリ協定では、開発途上国も含めた世界全体で温室効果ガスの削減が求められました。それは、開発途上国の中にも二酸化炭素の排出量が著しく多い国が含まれるようになっていたからです。パリ協定の目標に向けて、各国からも自主削減目標が出されました。具体的には、以下の通りです。
アメリカ:2030年までに2005年比50%〜52%減
EU:2030年までに1990年比55%減
ドイツ:2030年までに1990年比65%減
イギリス:2030年までに1990年比68%減/2035年までに78%減
日本:2030年までに2013年比46%減
そして、2019年までの各国の進捗状況は、以下の通りです。
アメリカ:11.7%の削減
EU:28.3%減
ドイツ:35.1%減
イギリス:43%減
日本:14%減
しかし、中国、インド、ブラジルなどは二酸化炭素排出量が120〜350%にも増えており、世界各国間で取り組みに大きな温度差があることがわかります。
目標達成に向けて、世界中で人々は知恵を集め、可能なものから行動を始めています。大きなものでは、再生可能エネルギーへの変換やバイオマスエネルギーへの代替え、また、雨水の利用や建設資材のリサイクルなど、社会的な構造を変えていく動きがある一方で、使い捨て容器ではなく持参した容器で購入する量り売りショップや、古着をリサイクルするなど、身近な行動を通して、温室効果ガスの排出を抑える意識が人々に中に高まっています。
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温暖化防止で、世界はどんな取り組みをしているか。