父、光一の一周忌
「父一周忌」
2020年8月16日
父、石渡光一の一周忌を迎えた。
父がよく座っていたリビングに置いた写真の前は
父を想ってくださる大勢の方から届いたお花で埋め尽くされた。
私の朝の日課は、父が好きだった蕎麦茶を、父が最後の入院前まで使っていた
直島で購入したお気に入りのお湯呑みに入れることだが、
お花ですっかり写真までが遠くなり、お茶を届けることが難しくなったほど。
2019年10月18日に帝国ホテル様で執り行われた「石渡光一ありがとうの会」で
400人近い方から頂いたご厚志で完成した、富士の間の大きな舞台を埋め尽くした祭壇を
彷彿させた。
お墓参りをしてくださった方もいらして、
彼の大好物だった赤坂津つ井様の「赤坂名物ビフテキ丼」をわざわざ墓前に用意し
「殿と一緒に食べてきたよ」と…。
「会長は帝国ホテルに縁が有るようだから」と帝国ホテル様のお菓子やレトルト、スープなどを送ってくださった方も。
「あの太陽のような笑顔は忘れません」。オレンジ色の花を取り混ぜたアレンジメントに添えられたメッセージには胸が詰まった。
父を想い、父に合ったお供物をご用意くださったことがひしひしと伝わってきた。
こんなにも多くの方々に命日を記憶していただき、お心を寄せていただく父、一年経って改めて彼の凄さを見せつけられたと感じた。
そして寄せていただけるお心の暖かさを感じた。
残された家族にとって、こんなにも心が温まる嬉しいものなのだとお恥ずかしながら初めて知った。
1年間、あっという間だった。
この1年間、なんだかんだと「去年の今ごろパパは…」と
思い出すことに支えられていたような気がするが、
ついに「去年の今ごろ」が無くなる日々が始まる。
どんな日々になるのだろうと思う。
ちょうど1時間後に「その時」が始まるが、想像がつかない。
