創業113年を迎えさせていただくにあたり
2018年3月6日 晴れ。
おだやかな晴天にめぐまれた本日、おかげさまで我がホッピービバレッジ株式会社は、創業113年を迎えさせていただくこととなりました。
ひとえにホッピービバレッジをいつも暖かく応援くださっている、世代にわたる星の数ほどのホッピー応援団の皆様のかけがえのない御心の賜物と、深く感謝を捧げます。
毎年3月6日を創業記念日としようと、現代表取締役会長である父と2010年に決めました。創業者であり祖父である石渡秀の命日だからです。
祖父は、1905年に現在の東京ミッドタウン、当時、歩兵第一連隊の駐屯地に出入りする餅菓子屋でした。当時わずか10歳でした。軍の御用聞き商人であったことが、彼の運命をどんどん開いていくことになります。海軍から伝わったラムネの伝来をいち早く聞きつけ、ラムネの開発に挑み、1910年に秀水舎としてラムネの製造販売会社を設立します。弊社がその後、世紀をこえて清涼飲料業界にお世話になる起点がここにあります。
創業当時、まさか100年を超える会社になることも、彼の想いの丈をこめて世に送り出したホッピーが70年を超えて日本の清涼飲料文化・酒文化の一躍を担うことになることも想像していなかったと思います。たったひとりの女孫として、幼少の砌から「美奈ちゃん」とかわいがってもらった私が、まさか3代目を継ぐことになることも想像していなかったでしょう。天国で、照れ臭そうに笑っているのではないでしょうか。
今朝は、祖父がどんな想いで創業したのかということに、想いを馳せておりました。
「本物へのこだわり」を生涯貫いた創業者石渡秀は、どこまでもまっすぐで公明正大で、人の喜ぶことを常に考えては、次々と実行にうつしていた人でした。暖かくて大きくてユニークでせっかちで。とにかく魅力に溢れ、モテモテだったザ・江戸商人だったと記憶しています。
餅菓子からラムネ、そしてホッピーへ。運命の導きに従い、自身が思う「人様に喜んでいただけること」を、命尽きるその日まで追求した人生だったと感じます。
私の誇りは、祖父からのバトンを受け継がせていただけたこと。祖父が命をかけて生み出し、育てたホッピーの灯を大事に守り育て、ホッピーを待ってくださっている世界中の人々にお届けすること。私もまた、祖父の背中を見習い、この魂が地球を離れるその日まで「ホッピー3代め」の使命を徹底的に追求し、実行して参ります。
今朝、熱烈なホッピー応援団であり私の大事なビジネスパートナー様のお一人が、早々にお祝いメッセージをくださいました。「おりしも今日は『啓蟄』。何かが始まりそうな予感ですね」と、暖かいメッセージに心が躍りました。
まさに何かが始まりそうな満113年。まずは私の健康管理からだなと、今日最初の仕事は、数年ぶりとなる人間ドックの予約でした。
114年めのホッピービバレッジも、社員共々、元気に走りぬきます!どうか更なるご支援、ご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。