睡眠時間と趣味の時間。
跡取り、広告塔、いくつかの公職、そして学生。
4足わらじ?な生活が始まって3ヶ月。
2009年〜2011年までの大学院生活の時よりも、どうやら私の生活はご充実様になっているらしく
さらに、慶應SDMは聞きしに勝るご充実様ぶりで、気づけばこの3ヶ月は海外出張を除いて、
ひたすら職場と学校の往復だったような。振り落とされないよう、とにかく必死。
そして削りまくったのは、睡眠時間と趣味の時間だった。
ところが6月末。限界が訪れる。
カラダはふらふら。慢性的ネムネム病。当然、思考も鈍る。気持もイラつく。このまま、2年間走り抜けるのか、不安もよぎる。
「何か良いサプリない?」
内科医の友人に尋ねた。
「ない。寝るのが一番」
即答だった。
私が様々なご指導を頂いている師からも、
「睡眠時間のみならず趣味の時間も大切に。まずは睡眠時間をしっかり確保すること」
と同じご指導を頂いた。
そっか。。。
なんとなくお許しを頂いた気がして、昨日の日曜日、
久しぶりに大好きなクラシック音楽のコンサートに出かけた。
休日の昼下がり、贅沢なお一人様クラシック鑑賞は、日本の若きホープ山田和樹さん指揮のスイスロマンド管弦楽団@横浜みなとみらいホール。
ソリストは、かの樫本大進さん。
9割9分5厘満席という人気ぶりだった。
演目は、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲とベルリオーズの幻想交響曲。
幻想交響曲の第5楽章。
山田さんがタクトを振り上げ、オケが素晴らしいハーモニーを奏で、ステージ上の皆の心がピタっと一緒になったことがまるで見えたかのように思った瞬間、終演。
気づいたら私の目は汗をかいていた。
つまり、泣けるほど感動したのだった。
そして。
いつのまにか、心に弾力も戻っていた。
スピードを落とした「考える脳」とにぶりまくっていた「感じる心」が、再び元気よく動き始めたことを感じる。
狭く縮こまっていたように感じる「気持ち」にも、ゆとりが戻ったようだ。
さらに、面白いことに。
演奏に心を惹き付けられつつ、同時にステージを見つめる私の脳みそは、いよいよ始まる修士研究のテーマで一杯だった。
それだけ自分の感性が、置かれた環境に反応できているということだろう。
どっぷり疲弊している時は、うんともすんとも言わない、言えない。
跡取り、広告塔、いくつかの公職、そして学生。
全てが相関関係にある私には、どれも必要不可欠。
そして、どれも全力で取り組むべきこと。
単純計算でも4倍の時間を要する我が人生。
これを可能たらしめるのは、十分な睡眠時間と適度な趣味の時間らしい。
4月からの3ヶ月、私が実行していたのは真逆の策だった。
これでは、うまくいくものもいかなくなるということだ。
限られた24時間、一週間という時間をしっかり自己コントロールして
自分、家族、社員達、そしてお客様の「ホッピーでハッピーライフ」の確実な実現に挑戦しよう、意を改めた休日だった。
それにしても。私にとってクラシック音楽、特にオーケストラの魅力は計り知れない。
大好きだと思える趣味に巡り逢えて、支えられる人生はつくづく、有り難く幸せだと思う。
8月の軽井沢が待ち遠しくてならない。