この春お気に入りの一本
3月22日(月)晴れ
幼少時代の、最初の記憶に近い記憶が
「パンダちゃん絵本を描いたこと」。
当時、住んでいた都立大学のアパートの
2階の一室で、時間が経つのも忘れる程に
没頭して、描いたことを深く記憶しています。
私が書くことを好きだと思ったのは
この経験が大きく影響していることでしょう。
そして以来、私にとって”パンダ”というモチーフも
大きな意味を持つようになりました。
先々週、日本橋三越さんで開催された万年筆フェア―。
大人気で長蛇の列が途切れない中屋万年筆様のブースが
運よく空いた瞬間に出くわし、久しぶりに吉田さんと
お話しさせていただくことができました。
そこで、ご紹介頂いたのが、
緑のセルロイドに沈金で唐草模様を描いた新作。
そして別のペンについていたのが、純銀製パンダのオブジェ。
「う~ん、どっちも捨てがたい」
悩む私に吉田さんがおっしゃってくださいました。
「セルロイドのペンに、パンダをつけてみましょうか」
キャップの大きさとパンダの大きさが
若干異なって、危ぶまれたのですが
技をひとつかませて、
見事につけてくださいました。
こうして、出来上がったおそらく、世界にたった一本のパンダペン。
まるで笹の山に、がしっとかじりついているような
この手の感じと、ぽけっとしたような表情が
愛らしいことこの上なく。
このお尻がまた、たまらない!
ちなみに、毛並み一本一本の様子も
見事に描かれています。
ペン先は吉田さんともご相談し、細軟をつけました。
私には珍しい細字、です。
首軸まで描かれた唐草模様が本当に美しく
見ていて飽きることがありません。
MOTコースで「技術」ということを学び始めた私ですが、
吉田さんの鮮やかな手さばきを拝見し、
「独自の技」を持っていることの
強さ、魅力、喜びを教えて頂いたように思います。
中屋万年筆もこれで7本目になりましたが
他には無いペンばかりで、
さらに、私が持っている一本が
世界でたった一本というものも、少なからず。
これが「技術」ですね。
ホッピーも・・・。
技術経営という言葉の意味、魅力が
ようやくわかってきたような感じです。
さて、私にとって「書く神様」の一本が
手元にやってきました。
今年は、さらに書いていきたい・・・。
おっと!!
まずは、26日のゼミでの発表資料が待っている~!!
いよいよ学校も新年度。
私もどうやら2年生になれそうです。