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たった一言が分かれ道パート2

9月18日(月)晴れ

リクエストを下さった読者の方
どうもありがとうございました。
アップが遅くなってごめんなさい。

私が体験したお客さまをファンにする
サービスについて。

大坂で飛び込んだ有名老舗和菓子店でのこと。

祖母に送ろうと入ったのだが
年老いた彼女は、量を食べることはできない。
喜ぶのは、「いろいろな種類を少しずつ」。

そこで、ギフト用にきれいにパッケージされている
商品には目もくれず、
干菓子、おせんべい、おまんじゅう・・・、
店内にあるかごに入れていった。

「すみません、これを横浜に送りたいんですが・・・」。

受けてくれた年配の女性店員さんが
「う~ん、こういう詰め合わせはやったことがないんですよね。
きれいに詰め合わせできないんですけど・・・」。

その言葉を聞きながら

きれいに詰め合わせることができない

老舗高級和菓子店のプライドに関わる

断られる?

と、予感していた。

「家族に送るので、きれいに詰め合わせる必要はなくて
せっかくのお菓子が壊れないように
詰めてもらえばいいんだけれど、だめですか?」

すると。

「あ、うちはまったく構わないんですよ。
なんでもやります。ただ、壊れないように詰めると
きれいには詰め合わせられないのですが
よろしいですか」。

それから彼女は、お菓子の並べ方を
なんども変えて、繊細なお菓子が
壊れることなく祖母のもとに届くよう
一生懸命やってくれた。

やり慣れない、面倒なことなのに
宮内庁御用達、高級老舗和菓子店なのに
「よろこんで!なんでもやりますよ」。

その言葉がうれしかった。
私の心を汲んで、面倒なことはいっさい言わずに
さっと受けてくれたことが嬉しかった。

後日。

ミーナセレクションのその詰め合わせを
祖母が喜んでくれたのは言うまでもない。

慣れない面倒なことを、面倒と思わずに
すぐにやれる・・・、
そんな教育が徹底されているからこそ、
この老舗が長く続いているに違いない。

人気をはかる真の尺度は
「高さ」ではなく「継続」なんだな。